「気にしないようにしよう」が、かえって気になる理由|注意の向け先と”脱・同一化”の練習

自己理解・感情整理

Kazuma式 全方位型対話相談室は、創設者Kazumaの実体験をもとに、恋愛・人間関係・孤独・自己肯定感といった”言葉にできない想い”を共に掘り起こす場だ。

【この記事の結論】
気にしないことよりも、「気にしている自分を静かに見守る」こと。それが、心の余白を取り戻す第一歩だ。注意を”抑える”から”観察する”へ。無理に切り替えようとせず、“見守る”ことで心は静まる。


  1. 「もう気にしないようにしよう」と決めたのに、また同じことを考えている
  2. 注意は「抑える」より「移す」|脳の構造
    1. 「気にしないようにしよう」と意識すると、脳はその対象に注意を固定する
    2. つまり、「気にしないように」=「気にしている状態を監視」している
    3. 注意を抑えることはできない。“移す”しかない
    4. 「気にしないようにしよう」ではなく、「他のことに注意を向ける」
  3. 同一化を外す|「考えている自分」を観察する
    1. 「私は不安だ」と思うと、不安と”同一化”する
    2. だが、「私は”不安を感じている”」と観察に切り替えると、距離が生まれる
    3. これが”脱・同一化”
    4. 「気にしている」自分を、もう一人の自分が見つめている
  4. 気にしない努力より、“見守る”姿勢へ
    1. 「気にしないように」ではなく、「今、気になっている」と認める
    2. 無理に切り替えようとせず、“見守る”ことで心は静まる
    3. つまり、“抑える”から”観察する”へ
    4. 気にしないことよりも、「気にしている自分を静かに見守る」こと
  5. 今日からの合言葉(3秒で効く)
    1. 今日からの合言葉
  6. 注意を移す3ステップ
    1. ステップ1:「今、気になっているな」と認める
    2. ステップ2:「気にしている自分」を観察する
    3. ステップ3:注意を他のことに移す
  7. 「気にしないようにしているのに、気になる」人のチェックリスト
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ
  10. まずは10分だけ、君の「気にしないようにしているのに、気になる」について一緒に考えよう。
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「もう気にしないようにしよう」と決めたのに、また同じことを考えている

「もう気にしないようにしよう」と思ったことはないか?

「もう気にしないようにしよう」

「どうでもいいと思おう」

「もう考えないようにしよう」

だが、そう決めたのに、気づけばまた同じことを考えている。

どうでもいいと思いたいのに、頭の中でリピートが止まらない。

通知も来ないのに、ふとした音や匂いで蘇る。

「もう大丈夫」と思った夜ほど、静かに疼く—そんな経験はないか。

それは意志が弱いからじゃない。

“注意の使い方”の癖が関係している。

心理学では、「気にしないようにしよう」と意識することで、脳はその対象に注意を固定することが示されている。「気にしない」と思うほど、気になる。これは、注意の使い方の問題だ。

誰もが経験するこの”逆説”の仕組みを紐解く。

本記事では、「気にしないようにしよう」が、かえって気になる理由、注意の向け先と”脱・同一化”の練習を掘り起こす。答えは出さない。ただ、君が「気にしている自分を見守る」力を持てるように。

もし、君が「気にしないようにしているのに、気になってしまう」と感じているなら、Kazuma式が扱う4大属性(恋愛・人間関係・孤独・自己肯定感)の中でも、特に自己理解感情整理の領域を深く掘り下げる必要がある。Kazuma式 対話相談室 総合ページで、君の悩みに合わせた記事を探してほしい。


注意は「抑える」より「移す」|脳の構造

「気にしないようにしよう」

この指令を出した時、脳は何をしているのか?

「気にしないようにしよう」と意識すると、脳はその対象に注意を固定する

「気にしないようにしよう」と意識すると、脳はその対象に注意を固定する。

  • 「気にしていないか」を確認する
  • 「まだ気になっているのではないか」を監視する

脳は、「気にしていないか」を監視し続ける。

つまり、「気にしないように」=「気にしている状態を監視」している

つまり、「気にしないように」=「気にしている状態を監視」している。

  • 気にしないようにしようとすることで、気にしている
  • 気にしていないかを確認することで、気にしている

「気にしないように」という努力が、逆効果になる。

考えないようにすると、もっと考えてしまう理由|シロクマ効果と思考抑制の心理構造で解説したように、「考えないようにする努力」が逆効果になる仕組みと同じだ。

「気にしないようにする努力」も、逆効果になる。

注意を抑えることはできない。“移す”しかない

注意を抑えることはできない。“移す”しかない。

注意は”筋肉”みたいなものだ。

抑えつけるほど緊張する。

でも向け先を変えると、自然に力が抜ける。

注意を抑えるのではなく、移すことが重要だ。

「気にしないようにしよう」ではなく、「他のことに注意を向ける」

「気にしないようにしよう」ではなく、「他のことに注意を向ける」。

  • 気にしないようにする=その対象に注意を固定
  • 他のことに注意を向ける=注意を移す

注意を移すことで、気にならなくなる。


同一化を外す|「考えている自分」を観察する

「気にしている」

この状態から抜け出すには、どうすればいいのか?

「私は不安だ」と思うと、不安と”同一化”する

「私は不安だ」と思うと、不安と”同一化”する。

  • 「私=不安」
  • 自分と不安が一体化している

不安と同一化すると、不安から抜け出せない。

だが、「私は”不安を感じている”」と観察に切り替えると、距離が生まれる

だが、「私は”不安を感じている”」と観察に切り替えると、距離が生まれる。

  • 「私≠不安」
  • 自分と不安を分ける

不安を観察することで、不安から距離ができる。

これが”脱・同一化”

これが”脱・同一化”だ。

感情に溺れず、見つめる立場に立つ練習。

脱・同一化が、心を静める方法だ。

「気にしている」自分を、もう一人の自分が見つめている

「気にしている」自分を、もう一人の自分が見つめている。

それだけで、少し静かになる。

自分を観察することで、心が静まる。


気にしない努力より、“見守る”姿勢へ

「気にしないようにしよう」

この努力から抜け出すには、どうすればいいのか?

「気にしないように」ではなく、「今、気になっている」と認める

「気にしないように」ではなく、「今、気になっている」と認める。

  • 「今、気になっている」
  • 「今、不安を感じている」
  • 「今、心が動いている」

認めることが、第一歩だ。

無理に切り替えようとせず、“見守る”ことで心は静まる

無理に切り替えようとせず、“見守る”ことで心は静まる。

  • 無理に切り替えようとしない
  • ただ見守る

見守ることで、心は静まる。

「忘れようとするほど苦しい」のはなぜか|未完了の感情と記憶の心理構造で解説したように、感情を抑えるのではなく、“感じきる”ことで消化される。

「気にしている」も、同じだ。

気にしている自分を見守ることで、気にならなくなる。

つまり、“抑える”から”観察する”へ

つまり、“抑える”から”観察する”へ。

  • 抑える=注意を固定する
  • 観察する=注意を移す

観察することが、心を静める方法だ。

気にしないことよりも、「気にしている自分を静かに見守る」こと

気にしないことよりも、「気にしている自分を静かに見守る」こと。

それが、心の余白を取り戻す第一歩だ。


今日からの合言葉(3秒で効く)

今日からの合言葉

  • 今、気になっているな(事実の言葉)
  • それでいい(許可の言葉)
  • 5分だけ見守って終わる(枠の言葉)

言葉の型を使うことで、心が静まる。


注意を移す3ステップ

注意を移すには、3つのステップが必要だ。

ステップ1:「今、気になっているな」と認める

まず、「今、気になっているな」と認める。

  • 「今、気になっている」
  • 「今、不安を感じている」
  • 「今、心が動いている」

認めることが、第一歩だ。

ステップ2:「気にしている自分」を観察する

次に、「気にしている自分」を観察する。

  • もう一人の自分が見つめている
  • 気にしている自分を、外から見ている

観察することで、距離ができる。

ステップ3:注意を他のことに移す

最後に、注意を他のことに移す。

  • 呼吸に注意を向ける
  • 目の前のものに注意を向ける
  • 体の感覚に注意を向ける

注意を移すことで、気にならなくなる。


俺も、「気にしないようにしよう」としていた時期があった。

その時の俺は不安を気にしないように一心不乱に身体を虐めた。

「もう余計なことを気にするのは辞めよう」

「どうでもいい」

そう思った。

だが、そう思うほど、気になってしまった。

俺は理解した。

俺は、気にしないようにしていた。

しかし、それが明らかに逆効果だったのだ。

目の前のことに専念した。

  • 「今、これが気になっている」
  • 「今、これが不安を感じている」
  • 「今、心が他へ動いている」

私自身、数多くの裏切りや経験を得ることで、いくもの壁を壊してここに辿り着いているが、口で言うほど容易いことでは無い。

全てのことから目を背け、目の前のことだけに没頭することで、心は楽になった。

そして、無我の境地から「自分」を観察した。

もう一人の自分が見つめている。

観察することで、理解した。

そして、注意を他のことに移した。

呼吸に注意を向ける。

目の前のものに注意を向ける。

体の感覚に注意を向ける。

注意を移すことで、視えたものがあった。

そして、気づいたのだ。

注意を抑えることはできない。

移すしかない。

気にしないことよりも、「自分を静かに見守る」こと。

それが、心の余白を取り戻す第一歩だった。


気にしない=消すことじゃない。
“今は、見守っている途中”だ。


「気にしないようにしているのに、気になる」人のチェックリスト

□ 「もう気にしないようにしよう」と思っている
□ 「どうでもいいと思おう」と思っている
□ 「気にしていないか」を監視している
□ 頭の中でリピートが止まらない
□ 無理に切り替えようとしている
□ 不安と同一化している
□ 「気にしている自分」を観察していない
□ 注意を移すことをしていない
□ 心の余白がない
□ 見守ることをしていない

3つ以上当てはまるなら、君は注意の使い方の癖に陥っている可能性が高い。


よくある質問(FAQ)

Q. なぜ「気にしないようにしよう」と思うほど、気になるの?
A. 思考抑制の逆説的効果(シロクマ効果)で、気にしないように監視するほど注意を固定し、かえって気になってしまうためです。注意を抑えることはできません。移すしかありません。

Q. どうすれば楽になる?
A. 「今、気になっている」と事実を認め、抑えずに安全な枠(5〜10分)で見守る。感情は認められると静まります。無理に切り替えようとせず、観察することが重要です。

Q. 不安と同一化しているのは、ダメなこと?
A. ダメではありません。ただ、不安と同一化すると、不安から抜け出せなくなります。「私は不安を感じている」と観察に切り替えることで、距離が生まれます。これが”脱・同一化”です。

Q. 注意を移すのが難しい。
A. 難しいのは当然です。だが、練習で少しずつできるようになります。呼吸に注意を向ける、目の前のものに注意を向ける、体の感覚に注意を向けるなど、小さなことから始めてください。

Q. 「気にしている自分」を観察するとは、具体的にどういうこと?
A. もう一人の自分が見つめている感覚です。「今、気になっている自分がいる」と外から見ることです。それだけで、少し静かになります。

Q. 気にしないようにするのをやめたら、ずっと気になるのでは?
A. 気にしないようにする努力をやめることで、かえって気にならなくなります。「今、気になっている」と認め、見守ることで、心は静まります。

Q. 注意を移すための具体的なトレーニングは?
A. 毎日、「今、気になっていること」を1つメモし、その後「呼吸に注意を向ける」練習をしてください。5分間、呼吸だけに意識を向けます。2週間続けることで、注意を移す力が少しずつ育ちます。自己理解できない時に読む記事も参考にしてください。Kazuma式4大属性:自己理解で、自己理解について詳しく解説しています。


まとめ

要点3つ

  1. 注意は「抑える」より「移す」――「気にしないようにしよう」と意識すると、脳はその対象に注意を固定する。つまり、「気にしないように」=「気にしている状態を監視」している。注意を抑えることはできない。“移す”しかない。「気にしないようにしよう」ではなく、「他のことに注意を向ける」。
  2. 同一化を外す|「考えている自分」を観察する――「私は不安だ」と思うと、不安と”同一化”する。だが、「私は”不安を感じている”」と観察に切り替えると、距離が生まれる。これが”脱・同一化”。感情に溺れず、見つめる立場に立つ練習。「気にしている」自分を、もう一人の自分が見つめている。それだけで、少し静かになる。
  3. 気にしない努力より、“見守る”姿勢へ――「気にしないように」ではなく、「今、気になっている」と認める。無理に切り替えようとせず、“見守る”ことで心は静まる。つまり、“抑える”から”観察する”へ。気にしないことよりも、「気にしている自分を静かに見守る」こと。それが、心の余白を取り戻す第一歩だ。

次の一歩

今日から、「今、気になっていること」を1つメモし、その後「呼吸に注意を向ける」練習をしろ。
5分間、呼吸だけに意識を向ける。それが、注意を移す第一歩だ。

注意を抑えるな。移せ。気にしている自分を、静かに見守れ。それが、心の余白を取り戻す方法だ。


まずは10分だけ、君の「気にしないようにしているのに、気になる」について一緒に考えよう。

気にしないようにしているのに、気になる――そんな時は、10分だけ話そう。

「注意の向け方」を整理する10分対話

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【著者情報】

Kazuma|Kazuma式 全方位型対話相談室 創設者
恋愛・人間関係・孤独・自己肯定感という「Kazuma式4大属性」を軸に、人が抱える”言葉にならない想い”を共に掘り起こす対話を続けている。記事はすべてKazuma自身の体験・相談事例をもとに執筆。深夜帯に動く読者の「名前のない痛み」に寄り添い、心を整理するための視点を届けている。


【免責事項】

本記事はKazumaの実体験・相談事例をもとにした一般的な見解です。医学的・法律的アドバイスを目的とするものではありません。深刻な心理的問題や法律的問題については、専門家への相談をおすすめします。

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